もう戻れない

 厳しい寒さの中、獲物を取れなければ、その日の食はない。氷の家で寝て、狩りをして、食べるだけの一日。そりを引く犬たちは、気まぐれだし、子どもたちはあまりに無邪気だ。
『極北のナヌーク』(米国、ロバート・フラハティ)は、消えるべくして消えたイヌイットの生活を再現した貴重な記録である。こうした時代に、戻りたいとは思うまい。

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