神との対話


 拷問を避けるため、表向き転向をしたとはいえ、内面から信仰が消えたとは限らない。
『沈黙 サイレンス』(米国、マーティン・スコセッシ)には、心身共に信仰を捨てた宣教師もいるが、何度も踏み絵を踏みながら、信仰から離れない信者もいる。問われるのは、心の奥底だけだ。
 裏切る者にも、罪を犯す者にも、神は直接の問いかけをしない。問う者は、神と対話する己だけであり、身体を使って答えるのも、己だけなのだ。

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