失わないもの


 山田太一のドラマ『五年目のひとり』(テレビ朝日)は、震災で家族を失い、いまだに立ち直れない男が、福島を出て東京のパン屋で働き、亡き娘そっくりの中学生と触れ合い、やり直しを決心するまでを描く。
 忘却と強さばかりが優先される現在にあっても、山田らしいこだわりと希望は失われていない。

アクセスカウンター