祭典

 僕は今回のオリンピック招致を分析するとき、最大のポイントは主にソーシャルメディア上において「オリンピックで国民が一つになる」という物語に乗れない層、こうした物語に嘘くささを感じ、誘致反対を表明する層の存在が大きく可視化されていることにあると思う。(宇野常寛東京2020――裏オリンピック計画」『ダ・ヴィンチ』2014年1月号)

 ここでは、イベントの対抗軸として、サブカルの祭典が提案されているが、メインであれ、サブであれ、そもそも「祭り」的なものに距離を置き、「つながり」を避ける者もいるだろう。にぎわいを見つめつつ、静けさを求めることも、個人にとっての祭典なのだ。

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