終わらない日常


 ドキュメンタリー『ショージとタカオ』(日本、井出洋子)では、強盗殺人犯として逮捕され、29年後に仮釈放された二人の男が、仕事を見つけ、日常生活に復帰する。
 規律を遵守していれば、食うに事欠かない刑務所内と違い、外の世界は、自らの責任で活動し、リスクを負うことになる。
 再審の請求も同様だ。無罪を訴え、裁判のやり直しを勝ち取っても、そこからまた、長い裁判に耐えなければならない。
 永遠に終わらないかのような裁判は、あたかも日常生活そのもののようだ。


 

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