2008-10-13 家族の安息 家族とて他人である。それぞれ秘密をかかえている。お互いにすべてを知る必要もないし、知らないことで、拒絶反応を起こさずに、つながっていられる。 『トウキョウソナタ』(日本、黒沢清)の戯画化された家族は、互いの秘密を犯そうとすることで、崩壊しそうになる。 そんな一家にも安息の日が訪れる。だが、それは、劇中で描かれたような、海岸を眺めたり、ピアノ曲を聴く程度のことで、事足りるのだろうか。