2008-01-06 脱衣と想像 空想にふけりたいとき、窮屈な服は、思考の妨げになる。服はラフであるほど、よい。いっそのこと、裸でいるのもいいだろう。 『エンジェル』(ベルギー・イギリス・フランス、フランソワ=オゾン)の女性作家は、小説の執筆に没頭するとき、全裸になる。椅子に座ったり、あるいはベットで腹ばいになって、原稿に向かう。 ふだん窮屈な服を着ている女性にとって、脱衣は身体を解放するのである。 役割や気分を限定するもの。それは衣服だけではない。こうした制約物からいかに逃れられるかで、想像力が左右される。