2007-12-12 故郷から遠く 私は、いつか自分の星に帰る日を夢見ている。そこでは誰もが「気がつかない」ばかりか、気がつかなければ気がつかないほど愛されるのだ。言葉はつねに額面通りだから、裏の意味をあれこれ詮索する必要もない。(岸本佐知子『ねにもつタイプ』筑摩書房) 赤ん坊のときと比べて、年を取るほどに、人間は自分の星から遠ざかっていく。 帰郷の機会はないのだろうか。