2007-03-11 不快さのリアリティー ポツドールの演劇『激情』(ザ・スズナリ)は、不快な人物、不快なエピソードを並べ立てることで、現代的なリアリティーを浮かび上がらせようとしている。人物が切れたり、性行為をするところさえ、観客に容赦なく見せてしまう。 すべてを見せようとすれば、こけおどしにはなっても、真実に近づけるとは限らない。不快さだけで構築された人間をリアルとは言いがたい。