汚職の地

 腐敗する国家で成功するには、汚職に手を染めるしかない。
『エリザのために』(ルーマニア・フランス・ベルギー、クリスティアン・ムンジウ)は、娘思いの父が、思いゆえに空回りする現実を冷徹に見つめる。
 登場する家族は、だれもがいやな部分を持つが、突き放せないだけの切迫感がある。

アクセスカウンター