人間の負うもの

 村田沙耶香コンビニ人間』(文藝春秋)の未婚女子は、コンビニでバイトの身分。職務に忠実である限り、傑出した待遇は期待できないが、そこそこの居心地よさを継続はできる。
 責任の重いポジションなら、そうは行かない。罪も失敗も引き受けざるを得ない。心身の奥深い部分まで、コンビニ人間でいることを強要される。立場やスタンスによって、負うものは変わるのだ。

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