妄想の幸せ


 気力を失っていた哲学教師が、悪徳判事の殺害を思い立ち、俄然元気になる。ところが、計画の成功後、恋仲になった教え子からは、歓迎されるどころか、逆に責められて……。
『教授のおかしな妄想殺人』(米国)は、アレン流の教訓劇をますます軽妙に語っている。
 いい思いをした教師は、皮肉で喜劇的な最期を遂げる。けれども、刑務所に入って宣告を待つよりは、よほど幸せかもしれない。

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