物語まで


『キャロル』を生み出したインスピレーションは、作家がいかにしてささいな日常のエピソードから、必要なものだけを取り出して、その可能性に磨きをかけ、ついには見事な物語に昇華させていくかという典型的な見本といえるかもしれない。(パトリシア・ハイスミス柿沼瑛子・訳『キャロル』河出文庫の序文より)

 女性同士の恋愛劇『キャロル』は、ハイスミスが、アルバイト先のデパートで偶然現れた一人の主婦をモデルに編み出した物語だ。
 

アクセスカウンター