シェイクスピア劇のごとく


 肉筆文書の不在、教養とは無縁の生活環境などから、シェイクスピアは別人ではないかとの説がある。彼を操る貴族こそが正体ではないかというものだ。
『もうひとりのシェイクピア』(英国・ドイツ、ローランド・エメリッヒ)は、フィクションならではの試みで、仮想を自在に展開させる。
 アイデアに頼るばかりではない。貴族と英女王の愛憎、二流劇作家の嫉妬など、劇場の内外で起きる人間劇が、シェイクスピア劇のごとく、劇的に語られるのだ。

 

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