作り手の心得


 今日見た人間の中で俺の近年の作品と比べても、これが最高だ、群を抜いていると言う人が早くも現れる。いつも思うことだが、これが最高だと言われると、今までのはなんだったのだと思うし、これ以前のが最高だと言われると、そんなことはない、これが最高だと意固地になる。いいと言われてもそうでなくても、作り手というのは満足しない。(野田秀樹「創る人52人の2011年日記リレー」の一文から――『新潮』3月号)

 かくして、創作は続く。

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