裏側


 子どもを失った主婦が出入り業者と浮気して、自ら立ち直ろうとするが、夫も隣人も、彼女の知らないところで、不穏な態度をとっていた……。
 ポツドールの『おしまいのとき』(下北沢、サ・スズナリ)は、昼メロ風のドラマから一転、善人に見えた周囲の人間が豹変する。
 日本的な優しさや親切の裏側には、どろどろしたものが隠れている。人は、背後をあえて見ない、あるいは表に出さないことで、穏やかで従順な社会を保っているだけにすぎない。 

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