罪は犯しても…

mukuku2010-03-07

 やむにやまれぬ理由で不法行為をする場合もある。
『フローズン・リバー』(米国、コートニー・ハント)の二人の母親は、まさにそうだ。
 密入国者を車のトランクに入れ、凍った川を通って、国境を越える。
 夫に逃げられた女と、義母に赤ん坊を奪われた女。もっとうまい生き方もあったろうが、それができない二人は、危険な仕事を引き受け続けるうちに、身を滅ぼしそうになる。
 それでも絶望的な結末に陥らないことが、この映画の優しさであり、強さである。 

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