空に浮かんで

mukuku2008-08-10

 いじめっこ、厳格な教師、頑固なおばあさん……。『赤い風船』(フランス、アルベール・ラモリス)の少年にとって、街は決して住みよくないだろう。
 少年は風船をつかんだまま、空中を飛んでいく。
 このラストは、悲劇だろうか。風船がしぼめば、少年は落ちて死んでしまうからだ。
 けれども、少年にとっては、この地から離陸することが、最良の幸福にも見える。

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