雄弁な色彩

 アニメ『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』(フランス・デンマーク、レミ

・シャイエ)のヒロインは、行方不明の祖父を探すために北極点を目指す少女だ。19世紀のロシアが舞台という古典的題材をシンプルなアニメ画で表現すれば、単調になりかねない。しかも、色彩を限定している。

 だが、簡潔であることは明瞭であることだ。節減の雄大さ、白熊の恐怖、少女たちの思い……。すべては、選び抜かれた線と色によって、雄弁に伝えられるのである。

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