カメラと感情

 廃トンネルで暮らす母が、幼い娘と地上に出た。娘に生きていくことを望むならば、彼女を手放すしかなかった。『きっと地上には満天の星』(米国、セリーヌ・ヘルド&ローガン・ジョージ)は、地上に出るまでの娘と、地上に出てからの母との視点が、カメラの位置によって、区分されている。視界をしぼることによって、両者のおびえや悲しみが、間近に感じられる。

      

 

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