映画としての現実

 技能実習生として日本に来たベトナム人女性たち。不当な職場を逃げ出せば、生活するにはブローカーに紹介された過酷な作業場で働くしかない。証明書を取り上げられてしまえば、病院に通うのも正当な手段では難しい。取材をもとにした『海辺の彼女たち』(日本・ベトナム藤元明緒)は、路線から外れた無力な人間の現実を映し出すと共に、心情をすくい取るかのような淡い映像が、映画としての魅力を押さえている。

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