人質にされたとき

 実話をもとにした『ある人質 生還までの398日』(デンマークスウェーデンノルウェー、ニールス・アルデン・オプレブ)は、IS国で人質にされた青年写真家の過酷な監禁生活と救出だけで、ドラマをまとめるのではない。身代金集めに奔走する家族や、殺害された米国人ジャーナリストの葬式を加えることで、非武装の人間が拘束され、テロへの協力を阻む国家の方針によって、犠牲にされる現実を、記憶に刻み込むのである。

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