記録の意義

 1950年代後半、「反右派闘争」の標的として罪を着せられ、収容所に強制送還された人たち。わずかな生存者が当時を語った。

 8時間を超える『死霊魂』(フランス・スイス)。劇場向きとは言い難いが、ワン・ビンにとっての集大成である。

 劣悪な環境のもと、飢餓や病気で収容者の9割が死んだ。証言者も今ではほとんどが亡くなった。映像にも書物にも残されぬまま、ひっそりと消滅する出来事は、今でも無数に存在するのだろう。

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